キウイを栽培して30年以上

北本市二ツ家の中山道沿いに五味農園はあります。農園では、年間を通して野菜や果物・シイタケなどを栽培していますが、秋から冬にかけてはキウイフルーツが旬を迎えます。五味農園でキウイ栽培を始めたのは約30年前。グリーンのキウイに加え、近年人気のあるゴールドキウイなど、数種類を栽培しています。

五味農園のキウイを求めて

農園の隣にある直売所には、キウイを求めて常連さんや、その評判を聞きつけた方が訪れます。「直売所に来られた方には、必ず試食をしてもらうんです」取材をしている日も、女性のお客さんがキウイを求めて直売所にやってきました。

「いらっしゃいませ、キウイですね。ぜひ食べてみて下さい」手際よくキウイを剝いていきます。
「甘い!赤い品種とかもあるけど、このグリーンがキウイらしい味がしますね。色もキレイでおいしいねえ」
「ありがとうございます。好きな方は、皆さん最後にはグリーンに戻ってくるって言うんですよね」
「3000円くらいほしいな。モミジがこの前より色づいてきましたね。いつも買いに来ているんです。特にこの時期ね。キウイを宅急便で送ったりしてね」

キウイのことを話しながら

五味さんはお客さんと話しながら、キウイ栽培のことや、食べごろの見分け方など、色々な話をしていきます。

「私が友人に送ると、皆まだ固いって言うんです。キウイは腹を押さえるんじゃなくて、縦にヘタとおしりをもって柔らかい頃が食べごろなんですよね。それもここで教わったんです。もう私、みんなにそうやって教えているんですよ」

 

最高の食べごろを見計らって

置いておくと自然に柔らかくなっていくイメージのあるキウイですが、実は自分の力だけでは追熟をしないフルーツだそうです。追熟をしない状態では、大根の様なガリガリの固い食感のキウイフルーツ。五味農園では、収穫して30個ほどの袋にわけ、一定の温度に保たれた専用の保管庫で保存し追熟を行っています。

「いったん追熟のスイッチが入ると、だんだんと熟成が進んでいきます。熟成が進むと甘さは増しますが、最終的には腐ってしまいます。気を付けているのは、熟成の丁度いいタイミングで、どうやってお客さんに食べて頂くかという事です。その為、少し早いタイミングでお客さんには買って頂いています。キウイはビタミンや食物繊維など、スーパーフードと言われるくらい、栄養価が高いフルーツです。そういったこともあって、好きな方は毎日欠かさず食べる方もいらっしゃいます。最後の一つまで美味しく食べて頂きたい。そう思って、お客さんにお届けしています。宅急便の方もいるので、ベストなタイミングを見計らってね」

うま味のつまったキウイをご家庭で

「30年40年たつと実も大きくなり、味も円熟味が増してきます。ぜひ自慢のキウイを味わってください」

五味農園の直売所には、今日もお客さんが訪れます。色とりどりのキウイフルーツを前に、お客さんとキウイ話に花を咲かせる、五味さん姿がそこにはありました。