北本駅西口、桶川方面へ延びる高崎線沿いに広がる雑木林。レイルサイドベリーは、そこから一本住宅街側へ入った道に位置します。一見、普通の家屋のような外観ですが、建物の横を通って裏側にまわると、青々としたブルーベリー畑が広がります。

手作りの園内マップを手がかりに
道路側からみえていた建物は、レイルサイドベリーの受付場所。トイレや販売所などの設備があり、暑い時期の摘み取りも快適に過ごすことができます。壁には手書きの園内マップが。旬を迎えた品種の紹介や、食べごろのブルーベリーの見分け方が掲示されています。


これらの制作者は、レイルサイドベリーのオーナーである大澤夫妻。さっそく園内の品種と摘み取りのコツについてレクチャーしてくださいました。

ひとつぶひとつぶ、異なるあじわい
園内には30種類以上のベリーが生育しています。食べごろの品種もあれば、旬を終え実が少なくなった品種、若い実をつけたこれから旬を迎える品種も並んでいます。美味しいブルーベリーを摘み取るだけでなく、様々な品種と時期の実を食べ比べできるのも、レイルサイドベリーの魅力のひとつ。オーナーの大澤夫妻からは、「同じ品種でも個体や枝ごとに味わいが異なります。ぜひ食べ比べてお気に入りの味を探してください」との言葉も。

通路が広くとられた園内は、ゆったりとした雰囲気です。60分未満の摘み取り園が多い中、レイルサイドベリーの摘み取り時間は90分。各々のペースで、さまざまな品種を食べ比べながら、じっくり自分の味覚を研ぎ澄ませます。


もともとは栗林だったというこちらの場所。2018年にブルーベリーの栽培を決め、土地を整備し、2020年から営業をスタートしました。大澤夫妻にとって、ブルーベリーの栽培は、このレイルサイドベリーがはじめて。様々な全国の養液栽培ブルーベリー農家さんを訪ねたり、各地で開催される勉強会に参加して勉強を重ねました。
感覚を磨く
レイルサイドベリーのコンセプトは、「感覚を磨く」。お客さん自身が、様々なブルーベリーの見た目、香り、味わいの違いを楽しみ、自分好みの一粒を見つけられるように、自分の感覚と向き合う時間を大切にしています。オーナーの大澤さん奥様は「お客さんにとって、自分の感覚を研ぎ澄ます時間になれば。サービスというより、修行に近いかもしれませんね」と微笑みます。

じっくり時間をかけて、味わいの違いや食べごろの実を探すちからを養えば、他の摘み取り園でもより楽しめるはず。レイルサイドベリーのコンセプトには、そんな願いが込められています。
摘み取り体験は、お土産用の持ち帰り1パックつき。パックにお気に入りの味を詰め合わせれば、自分好みのスペシャルパックの完成です。園内のテラス席で、ゆっくり食べ比べもできます。

また受付場所では、ブルーベリーを使ったスイーツや、オリジナルジャムも販売しています。摘みたてのブルーベリーとはまた異なる風味の味わいを楽しめます。


食べ物も、体験も、ある程度お金を払えば手に入る時代になりました。しかし買ったものも、体験も、その本質を味わえるかどうかは自分の味覚や感覚次第。その感覚を磨くためには、自分の感覚とじっくり向き合う時間が必要です。レイルサイドベリーのゆったりした空間で、味覚を研ぎ澄ます時間を過ごしてみてはどうでしょうか?

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レイルサイドベリー詳細情報
開園時期:5月中旬~7月末頃
〈摘み取り体験〉
時間:90分程度(駐車場予約の方)駐車場入れ替え制です。
①9時から②11時から
アクセス:埼玉県北本市緑3丁目182-1
※詳しくはウェブサイト、もしくはInstagramをご確認ください
ウェブサイト:https://sites.google.com/view/railsideberry
Instagram:https://www.instagram.com/railsideberry/






