東間浅間神社にて獅子祭りが行われました

2024 年 3 月 23 日(土)に、東間地区の 2024 年度新入学児童に向けた獅子祭りが開催されました。当日は季節外れの雪やみぞれが時折舞う天気でしたが、獅子祭りの開始時間には、なんとかお祭りができる程度に収まり、新入学児童約 10 名が参加しました(残念ながら天候が悪く参加を見送った子どもたちが多かったようです)。まずは、本殿での御祈祷です。新入学児童の子どもたちと兄弟姉妹、親御さんが厳かな雰囲気の中、子どもたちの成長と健康を祈願します。新入学児童を代表して2名のお子さんが緊張した面持ちで玉串を神前に捧げました。その後、新入学児童たちに、御札や御守、団扇、お菓子が配られました。元気よく学校に通ってね。

境内ではお神輿を担ぎました。実は、獅子祭りにお神輿が登場するのは今年が初めてです。子どもたちだけでお神輿を担ぐのは難しいため、親御さんや神社の関係者も一緒に担ぎました。お神輿の登場でお祭りの血が騒いだ人も少なくないはずです。ワッショイ、ワッショイ!!そして忘れてはいけないのが”獅子頭”(木箱に納められています)。この”獅子頭”が獅子祭りに欠かせないものであり、その点については後ほど記載します。

次に、北本宿囃子連による獅子舞が披露されました。大人しくしている獅子にいたずらをして獅子を怒らせてしまう様子に、子どもたちや親御さんたちは興味津々。獅子の生き生きとした動きについ見入ってしまいます。お囃子に合わせて子どもたちが太鼓をたたいたり、獅子に頭を噛んでもらったり、とても賑やかな時間でした。子どもが獅子に噛まれる(噛みつく=神付く)と無病息災で成長することが期待できるほか、学力向上のご利益もあるそうです。ひょっとこも登場し、楽しい時間を過ごしました。

獅子祭りの由来

獅子祭りは“獅子頭”をお迎えして開催されますが、この”獅子頭”は玉敷神社(加須市騎西)の御神宝をお借りしたものです。昔は、多くの地域で、玉敷神社から獅子頭を借り、村の家々を無病息災・五穀豊饒・村内安全などを祈願して回る”お獅子さま(おしっさま)”という祓え行事が行われていました。その範囲は南・北埼玉郡・北葛飾郡・大里郡・北足立郡から群馬・茨城の一部に及ぶそうです。とある村で悪い病気が流行し多くの人が苦しんでいたときに、”お獅子さま”を迎えて家々を祓うと、たちまち多くの人が治っていったという言い伝えもあります。コロナ禍を経験した私たちにとっても、子どもたちの健康的な成長は切に願うところです。東間浅間神社の獅子祭りは、この伝統を継承する行事です。子どもたちへの想いは今も昔も変わりません。古くからの伝統を守りながら、お神輿などの新しい取組みも始めつつ、宮司・総代・世話人の方々が獅子祭りを執り行っています。

東間浅間神社を通じて生まれるつながり

今回、東間浅間神社の獅子祭りを紹介しました。天候が芳しくなく気温が低い中でのお祭りでしたが、様々な催しや総代や世話人の方々の子どもたちを見つめる目の優しさに心が温まるひと時でした。本日参加した子どもたちが大きくなり、次の世代の子どもたちを見守る時が来ることを思うと、いつまでも残していってほしいと思います。なお、獅子祭りの後、総代と世話人の方々に取材し、日ごろの活動や神社への想いなどを聞かせていただきました。その内容については、改めて紹介したいと思います。