こちらの記事は『きたもとスコープ 田端さんの話 前編』からの続きです。後編ではみどりと広報部で取材した場所のことや、最近の関心など「田端さんの話」は続きます。
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―思い出の散歩道と香り、いいですね。話が変わりますが、みどりと広報部に参加してみてどうですか?
結構ラフでしたね(笑)。でもそれが自分にとってはありがたいです。自分で何かしようとか、誰かの話を聞きに行こうとすることとか、ちょっとハードルが高い気がするんです。けど、「一緒に行きませんか?」とか「こういうイベントがありますよ」って声をかけてもらえると、じゃあ行こうかな、とか調べてみようかなって思えるというか。そういう手助けをしていただいて、ありがたいと思っています(笑)。
みどりと広報部の活動を通して、北本っていろんなものがあるんだなって発見するし、自分もそこで得た情報を他の人に伝えたりして、どんどん広がっていく。今はお店でもSNSとかで発信しているところが多いですけど、キャッチする側は口コミから知ることが多いじゃないですか。なので、いろんな情報を知る場所があることはありがたいですね。私も取材に行った学校給食歴史館の動画つくらないと…!
―なんでそこを取材先に選んだんですか?
SNSで知って、なんか面白そうだなと思って。普段は行かない場所だし、でもやっぱり興味はあるから、いつか行きたいっていう気持ちは心の隅にあって。だからこの機会に行ってみるかって感じで、そこに決めました。実際に行くと、私ここ行ったよって友達に紹介できるし、それで「え、何それ?」って広まっていくし。行けて良かったですね。
ちょっと話がそれるけど、昨日ヨーロッパ野菜研究会が主催してるコンテストに出たんです。ヨーロッパ野菜をつくってその普及活動をしている団体があって、通称「ヨロ研」っていうんですけど。私が今働いているパン屋の名前を借りて、コンテストに応募したんです。ヨーロッパ野菜のオープンサンドみたいなものを作って。そしたら1次選考に通ったんですよ!それで、昨日が最終審査の日だったんです。
―え!結果はどうだったんですか?
140数人の応募があって、そのうちのひとつの部門で3番目でした。
―すごいじゃないですか!
でも一番最後だよ。1次選考で選ばれた3人の中の敢闘賞で、三位。私はパンは作れるけど、料理のプロじゃないからね。
でもそのコンテストのなかに、給食部門っていう部門もあって。審査員として給食センターで働いてる栄養士の方が来てたんですよ。その方に「この間学校給食歴史館って言う場所に行ったんですけど、ご存じですか?」って聞いてみたんです。そしたら「よく行きますね」って言っていて。やっぱ知ってるんだ~!って思ったよね(笑)。
―みどりと広報部にしても、コンテストにしても、いろいろ新しいことに踏み出せるのはすごいですね。
みどりと広報部に参加してみようとか、ヨーロッパ野菜研究会のコンテストに出てみようとかっていうのは、心が落ち着いてきて、余裕があるからなのかもしれないです。やっぱり忙しかったり、仕事に追われちゃうとそういうことがなかなかできないし、土日はもう寝るだけみたいな感じだったから。そういう余裕が生まれたから、いろんな経験ができていますね。
―都内から北本に戻ってきて、「結構まちが変わってるように感じた」っておっしゃっていましたが、田端さんが今思う北本の面白いポイントや好きなポイントを、最後に教えてください。
安心できるまちですね。実家から離れて1人暮らしをしてたけど、人が多いところに住んでたから、道路が汚いとか、夜一人で歩くのが怖いと思っちゃったり。でもこっちに帰ってくると、全くそう思うことがなくて。夜もフフッて歩けるし、これは北本だからっていうよりは北本が地元だから、 自分が生まれて育ったところだからなのかもしれないですけどね。あとはイベントかな。イベントがいろいろ充実しているから、それがすごい楽しみだし、あんまり目立つ飲食店はないけど、自分でグイグイ探していけば、意外とたくさん見つかったり。そういう場所を自分で探す楽しみもありますね。見つけたお店が美味しかったら、また行こうって友達と話すのも楽しいし。若い時とは、自分の楽しみ方が変わってきたのは大きいのかもしれないですね。