自然と、人と、コミュニケーション

きたもと森林セラピー取材記事前編「お疲れモードなあなたへ、「森林セラピー」いかがです?」に続き、きたもと森林セラピー基地をフィールドに、様々なツアー企画や、セラピーガイドの育成に取り組まれている森林セラピストの大塚さんに、お話を伺いました。大塚さんが森林セラピストになったきっかけや、きたもと森林セラピーのおススメの楽しみ方などなど!きたもと森林セラピー取材記事後編のスタートです。

《森林セラピーとは…森に触れることで、人々の心身の健康維持・増進、病気を予防していくセラピー。北本市は2019年に森林セラピー基地として拠点認定され、森林セラピスト・ガイドによるツアーの開催が始まりました。詳しくはこちらの記事から》

(左:森林セラピスト大塚貴子 右:satomi)

教員生活を経て、森林セラピストへ

北本市は、2019年に埼玉県で初めて森林セラピー基地に認定されました。すでに森林セラピストの資格を取得されていた大塚さんは、前の職場を辞める年の夏、インターネットで北本市の森林セラピー基地認定を知ったそうです。疲れた時の息抜きに訪れていた身近な環境が、森林セラピー基地に認定された事を知って衝撃を受けたと仰っていました。
2020年、導かれるように北本市観光協会へ入職。きたもと森林セラピー基地の中心人物となり、市内在住の森林セラピーガイドを育成しながら、参加者の皆さんの五感に働きかけるような効果的なガイディング方法を模索されています!


始まりは屋久島での出会い

―そもそも大塚さんはなぜ森林セラピストになろうと思ったんですか?

「前職の特別支援学校の教員として働いていた頃、同僚と一緒に訪れた屋久島の白谷雲水峡で、初めて自然の中をガイドさんに案内してもらいました。その時に森の事とか山の事、自然の生態系の話などを教えてもらって、ガイドツアーに参加する事の心地よさを感じたんです。人との関わりと同じように、相手の事を知っていくと愛情が深くなる。ガイドさんに教えてもらうことで、森や山との距離が近くなりました。季節が違うとどうなるんだろう、とそこにある自然の事をもっと知りたくなる。そんな体験をさせてもらいました。」

―なるほど、ガイドさんに案内してもらうことで、自然との距離がぐんと近くなったのですね!

その後、大塚さんは3年かけて森林インストラクターの資格を取得。時々、長野県で自然ガイドとしても活動されていました。
その頃、紙面で森林セラピーを目にし、それまで自分が感じてきた森林の癒しの効果が、実証されている事を知った大塚さんは、森林セラピーガイド・森林セラピストの資格を取得されました。

一人一人と向き合うこと

―大塚さんが、きたもと森林セラピーで大切にしていることは、どんなことでしょうか?

「一人一人と向き合いたい。教員時代からそんな想いをもってみんなで相談しながらやってきました。今も、ガイドの皆さんやお客さんとのコミュニケーションを大切にしています。」

―前職から大切にしてきた一人一人との丁寧なコミュニケーションが、森林セラピストとして活動する今に繋がっているのですね。気持ちの良い緑の中で、顔の見える関係性を大切にするきたもと森林セラピー、何だかよい雰囲気な気がします、、、

(きたもと森林セラピーのガイドの皆さん、やっぱりいい雰囲気!(笑))

それぞれの個性を生かした森林セラピーを。

―森林セラピストさんの他に、森林ガイドさんもいるんですね。どんな違いがあるんでしょう?

「森林セラピスト・森林セラピーガイドは、それぞれ資格があります。森林セラピストは、森林を訪れる利用者に応じて適切なプログラムを提供できる、ガイドツアーを組むことができる人ですね。森林セラピーガイドは、ツアーのガイドとして、主に現地で案内してくれる人を指します。」

―今、ガイドさんは何人くらい、いらっしゃるのですか?

「現在、北本のセラピー基地では14名のガイドさんが活動しています。8割くらいが女性で、20代半ばから70代まで幅広い年代の方が活躍中です。働きながらセラピーガイドをやっている女性も多いですね。」

―ガイドをやりたいと思ったら、すぐガイドになれるんでしょうか?

「ガイドになるには研修を受けてもらう仕組みになっています。とはいえ、ガイドの育成というよりは、一緒に考えながらやっている感覚ですね。私が決めたひとつのやり方に絞るのではなく、その人なりのガイドをその人のペースでやっていってほしい。こうしなきゃいけないこれはダメっていう事はあまり無く、私なりのガイド像を伝えつつ、それぞれの個性を生かしてやっていってほしいと思っています。」(現在、ガイド二期生の皆さんも着々とガイドデビューを果たしているそうです。)

―どんなガイドさんが活動されているのでしょうか?

「ガイドの皆さんは、とても前向きです。最初の頃は自分から伝えよう教えようと張り切りすぎて上手くいかなかった事も、ツアーを重ねる毎に余裕が出てきて、今ではお客さんの反応を受け止めてガイドできるようになっているんです。みんなたくましくて、任せられる。ガイドさん達がお客さんとしっかり向き合う相互コミュニケーションが、セラピーの効果を高めている。そんな姿が印象的です。」

―参加された方からはどんな声が届いていますか?

「皆さん、セラピー開始前と終了後で表情が良くなっているのが印象的です。なかなか外に出歩きにくい情勢の中でも落ち着いて自然の中を歩く体験が出来るので、‶コロナ禍でもやってくれてありがとう″‶埼玉にこんなに良いところがあるなんて知らなかった″という声も聞こえてきたりしています。セラピー終了後のアンケートには、ガイドとのおしゃべりが良かったという感想も多く届いています。喜んでくれる方が多くて、こちらも嬉しいです。」

―大塚さんがコミュニケーションを大切にしているように、森林セラピーガイドの皆さんも、お客様とのコミュニケーションを大切にしているという事が伝わってきます!ますます参加してみたい。森林セラピーに参加したいときはどうしたらいいですか?

人とみどりと繋がろう、あなたに寄り添う森林セラピー

「きたもと森林セラピーでは、毎月2回のスタンダードツアー(半日)、森林セラピーと季節のお愉しみ企画を組み合わせたイベンドツアー(一日)を行っています。 なるべく一人一人の希望に応じてカスタマイズした体験も提供できるよう心がけていますので、お気軽にお問い合わせください。ホームページでは、ヨガ・プラム狩りなど季節に合わせたイベントツアーのレポートもご覧いただけます。参加申し込みもこちらのホームページからお待ちしています。ぜひ一度体験しに来てください!」

【きたもと森林セラピーホームページ (kitamoto-forest-therapy.com)】

\参加申し込み受付中/

〇スタンダードツアー
内容:2時間程度の効果的な森歩きを体験。
日時:毎月第1水曜日、第3日曜日 9時半~12時
参加費:森のティータイム付き3,000円(お一人で参加の場合は4,000円)

〇次回のイベントツアー
日時:3月26日(土) 9時半~15時半
内容:さくらと歴史と森歩きツアー
参加費:5,000円(セラピー弁当・森のティータイム・石戸蒲ザクラ等歴史解説付き)
(※参加費は、ツアー内容によって変更があります)

きたもと森林セラピーの今後に乞うご期待!
お話を伺った大塚さんや、個性豊かな森林セラピーガイドの皆さんがつくる、きたもと森林セラピー。自然の中でのセラピー効果に加え、コミュニケーションを大事にして一人一人のニーズに向き合ってくれる優しさと安心感が、大きな魅力になっているように感じました。きたもと森林セラピーの今後に乞うご期待ください!

◎参加申し込み・お問い合わせは、こちら!
【きたもと森林セラピーホームページ (kitamoto-forest-therapy.com)】
【北本市観光協会℡048⁻591⁻1473 (9:00~17:00) 】