2021年10月3日に「荒川わらの会」さんのイベント『田んぼの学校 稲刈り』が開催されました。
(田んぼの学校 田植えの様子はこちらから

荒川わらの会について

荒川わらの会は、北本の荒川に掛かる、高尾橋周辺で活動しているNPO法人。
不耕作地を借り上げ、田んぼのオーナー制を通して、景観の保全活動を約10年前から行っている、市民団体です。
(わらの会さんの活動についてはまた別の機会にご紹介しますね)

稲刈りの始まり

毎年田んぼを活用した食育プロジェクト『田んぼの学校』を開催されています。
今年の田植えは6月5日。稲刈りイベントでは、市内を中心に約20名ほどの参加者が集まりました。

全てを手作業で

田んぼの学校の稲刈りは、機械などを使わずに、全て手で刈り取っていきます。
この辺りの地域の田んぼは、水持ちがとてもよく、田んぼが中々乾燥しないため、機械での田植えや稲刈りには向いていません。
泥がとても深いため、昔は田舟という専用の農工具を使って作業をしていたほど。
その様な影響もあり、次第に耕作が出来なくなってしまった田んぼを、わらの会ではお借りして、有志でお米作りを行っています。

 

ザクッザクッと気持ちのいい音が響く

稲刈りイベントの開催日は、とてもいいお天気だったのですが、田んぼの中は思いのほか水が溜まっています。
わらの会のスタッフさんより、稲刈りの説明を聞いてから収穫作業のスタートです。
普通の長靴でははまってしまって動けないので、子供はもちろん、大人も裸足で田んぼに入っていきます。

 

稲は株元を手でつかみ、ノコギリ鎌で「ザクッザクッ」と刈り取っていきます。
刈り取った稲は畦に運び、別の担当が束にして紐で結んでいきます。
この稲の束を、ハザと呼ばれる竹に掛けて乾燥していきます。

お日様を浴びてお米はうまくなる

稲わらを竹に掛けるのは、ハザ掛けと呼ばれるのですが、風などで落ちないように、ぐっと竹に押し込んで固定していきます。
青々とした稲わらは重量も重く、このはざ掛け作業は結構な重労働。主に男性が担当していきます。
お米はこの状態で、1週間から2週間かけて天日と北風によりじっくり乾燥していきます。
近代的な稲作では、この様な天日干しでの乾燥ではなく、乾燥機での乾燥が一般的です。
昔ながらのハザ掛け・天日干しによる乾燥は、手間はかかりますが、お米の甘みや風味がとてもよく、おいしいお米ができると言われているそうです。

道行く方で年配の方は「この風景が懐かしい」と声をかけて下さる方がたくさんいます。
このハザ掛けの風景、とてもいいですよね。

皆で食卓を囲んで

作業と並行して、わらの会のお母さんたちは、昼食の準備をして下さっていました。
今日のお昼は、かまど焚きのおにぎりと季節野菜のお惣菜。
作業後に食べる、おにぎりは最高に美味しかった。

稲刈りのその後

お米は天日での乾燥の後、以下の作業をして食べられる様になります。
①稲わらから籾にする「脱穀」
②籾から玄米にする「籾すり」
脱穀と籾すりは、わらの会さんが他の田んぼとの兼ね合いも見てやって下さるので、あとはお米が食べられるのを、楽しみ待ちます。

荒川わらの会では、毎年「田んぼの学校」参加者を募集しています。
どなたでも、ご参加可能ですので、ぜひこちらのFacebookをチェックしてくださいね。